ヨガ哲学:身の回りの事やニュースなどから、いろいろ思うところ

良いものをやみくもに厳格に取り入れればいいもんじゃない - ヨガスートラ2.28を読んで思ったこと

「良いもの」をとにかく取り入れればいい、というものでもない。
極端な取り入れ方は、逆効果を生み出すこともあるのです。
たとえば、「細い事が美しい」といってダイエットをしすぎた結果、栄養失調に。
たとえば、「筋力をつけることが美しい」といって、鳥のささみとプロテインしか食べず、筋トレをして…。栄養が偏ることに。
たとえば、「瞑想をすればいい」と聞いたら、ベースもなく、ただ瞑想をする。一見良さそうに思えるけれど、ほんとは問題。
というのも、ベースができていない状態(たとえば地に足がついていない状態)で 家の外面ばかりを建築する(無償の愛を与えることや悟りを開こうとする)と、統合失調症になることがあるそうなのです。
まずは、アシュタンガ・ヨガの8支則(してはいけないことやすべき事など)を生活の中で実践して、
地盤をしっかりと強くしていくことが大切。
たとえば、アーサナ(ヨガのポーズ)やプラナヤーマ(呼吸法)を行ったり、
掃除をしたり、
人や自分を痛めつけないことや盗まないことなどの実践をしたり…。
その上で、瞑想をすることが大切なのです。
地盤のない家は、いとも簡単にくずれてしまいます。
足し算や引き算を覚えてから、複雑な計算式を覚えていきます。
ひらがな、かたかなを勉強してから本を読み始めます。
ただ、
「朝4時に起きて瞑想、完全なベジタリアン、酒もたばこも禁止、全てにおいて自分に厳しい」
これ、一見とても良さそうに見えるかもしれないけど、これも問題なんですって。
というのは、こういった厳格さは自我を大きくしてしまうから。
ある程度の自我は誰もが持っているけれど、自我が極端に大きくなると…、
プライドが高くなる。
他人の意見を受け付けなくなる。
自分が一番と思ってしまう。
ヒットラーは自分に非常に厳しく、ベジタリアンで酒もタバコも性生活も自粛。
完璧すぎる生活を送っていたそう。
それが、国を統一するために意識的に行っていたのかどうかはわからないけれど、 どのような事でも、やりすぎることは良くなくて、ベースをしっかりとすることと、 中庸を保つことが大切なのですね。
ヨガにたとえても同じで、 ヨガを練習していてポーズができるようになってくると、
「私はポーズがこのくらいできる」
って自慢したくなることも?
それは自我が大きくなってしまった、ってこと。
この場合は、そう思ってしまったら、そう思ってしまったことに気づいて、 また、そのポーズをとっている間の「呼吸」に意識を戻すようにすればいいんですけどネ。
このように、「良いもの」と思って取り入れていたり実践していたとしても、 それが逆効果として働いてしまうこともあります。
注意が必要ですね。
とくに、偏らないことに…。

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